先日、機種変更(iPhoneからiPhone)をして、いくつかのアプリにログインし直したときのこと。
シンガポールでデジタルIDとして利用されている、「Singpass(シングパス)」での認証システムがすごくて驚いたのでご紹介します。
Singpass(シングパス)とは
シンガポール在住の方はご存知でしょうが、Singpass(シングパス)は、いわゆるデジタルIDのこと。
マイナンバー(シンガポールでいうところのNRICまたはFIN番号)を含めた個人情報を管理しているアプリです。
この中に、ビザの情報や運転免許証など、いろんな情報が紐づいています。
便利なのが、政府のサービスだけでなく民間が提供しているサービスにも対応していること。
ワクチン証明書も、Trace Togetherというアプリから「Singpassで開く」と、簡単に証明書を手に入れることができました。
また、新しく証券口座を開設したときには、Singpassにログインすれば、基本情報をまるっと埋めてくれたり。
所得税の申請や、シンガポールの年金(CPF)の確認、メイドの雇用主となる場合などに、Singpassはますます便利に感じるそうです。
機種変更したらパスワードがわからなくなった|アプリログイン
約2年前、シンガポールに来て初めてSingpassの申請をしたときは、こんな流れでした。
Singpassホームページの登録画面で、いくつか個人情報(ID、発給日など)を入力。
それから1週間程度でワンタイムパスワードが郵送され、アプリでログイン。
簡単でしたが、郵送なので登録完了までは時間がかかるイメージです。
ちなみに正式なワクチン証明書のPDFを手に入れるために、Singpassは必要になるので、これまで使っていなかった人もお早めに登録しておくことをおすすめします。
先日機種変更をしたあと、アプリからはログアウトされており、再度IDとパスワードの入力が必要に。
簡単に新しいスマホでログインできるはずが、すっかりパスワードを忘れてしまっていました・・・。
そこで、パスワードの再発行手続きをすることに。
ホームページから、IDとビザの発給日を入力して・・・。
すると「顔認証」の画面が立ち上がりました。
てっきりパスワード再発行も郵送だと思っていたのでびっくり。
顔認証の手続きも至って簡単。
自撮りで証明写真を撮るときのように顔の位置を合わせて、5秒程度待っていると上から下にスキャンされ、すぐに「verify(照合)」の文字が。
新しいパスワードを登録して、アプリで再度ログインすれば終わりです。
ログイン時も、同じ顔認証システムを行いました。
ビザにも顔写真は登録されているので、それと照合しているようです。
アプリでこういった顔認証システムが使われているなんて、と思わず感動してしまったのですが、すごくないですか?
顔認証中は、写真右のように自分の姿は油絵風?で写っていました。
文章だけでは凄さが伝わらないのが残念・・・。
とにかく言いたいのは、Singpassが2年前よりも最新の技術で進化を遂げていた、ってことです。
想像ですが、スキャンは写真だと上手く行かないんだろうな、とか、悪用目的で誰かの個人番号を入手しても、顔認証できないと使えないんだな、とか・・・。
こういった認証システムは、マイナンバーが悪用されないために、セキュリティ面ですごく考えられているのではと思います。
デジタル大国・シンガポール
シンガポールで過ごしていると、日本とは比べ物にならないほどデジタル化が進んでいると感じます。
Singpassひとつ取っても、常に進化しているんだな、という驚き。
シンガポールへのリスペクトが止まりません。
最近、日本では暗い話題ばかり聞くので、どうしても比較してしまいます・・・。
食や言語を考えると住みやすいのは日本なのは間違いないのですが、国の発展や希望を感じられるのは、個人的にはシンガポールだと思っています。
コロナ禍の政府の動きも、シンガポールは素晴らしかったですしね。
日本のマイナンバーも、何もかもまとめてアプリで管理しちゃえば楽なのに。
何も悪いことしてなければ、政府・自治体へ情報筒抜けでも(もちろん漏洩はアウト)いいんじゃない?と考えてしまうのは甘いのでしょうか・・・。
そこは、政府や自治体への信用の問題なんですかね。
身分としては国の下で働く公務員なので、複雑な気持ちです。
グチグチと書いてしまいましたが、いずれ日本もデジタル化が進んでいくことを期待しています。